初めに
本記事では、エンジニアが関係する資格についてどのようなものがあるのかまとめます。
前提
エンジニアは資格より実務経験が重視される傾向にあるようです。
キャリア採用の条件を見ると、次のように書かれていることがあります。
以下のうち2項目以上の経験必須とします。
・ソフトウエア開発の経験(JavaもしくはPythonのうち、ひとつ以上の1年以上の開発経験)
・Linux上で動作するプログラムの開発経験, ビルド経験があること。
・Windows上で動作するプログラムの開発経験、パッケージ化の経験があること。
しかし、未経験での転職や新卒での入社を考える場合、このような実務経験を積むことは難しいので、その場合は資格を取ることは有効になるかと思います。また、実務経験がある人でも、データベーススペシャリスト試験やプロジェクトマネージャ試験など高度な資格やベンダー資格などは、自分のもつスキルを保証するものとなるため、転職に役立つかと思います。
資格の種類
国家資格、ベンダー資格、ベンダーニュートラル資格があります。
国家資格
国家資格は、経済産業省が所管するIPA(独立行政法人情報処理推進機構)が主催する資格です。
情報処理技術者と書かれている部分がエンジニアに関連する資格になります。
よくある資格取得の流れは次の通りです。
- 基本情報技術者(FE)
- 応用情報技術者(AP)
- 自分の専門を踏まえて、システムアーキテクト(AT)やプロジェクトマネージャ(PM)など高度な資格
下から取らないといけないというルールもありません。基本情報技術者を飛ばして、応用情報技術者をとる人も良くいるようです。
試験要綱や申し込みなど詳細については、IPAのウェブサイトをご覧ください
www.ipa.go.jp
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験の試験区分は次の通りです。
試験区分 | 方式 | 時間 |
---|---|---|
科目A試験 | 多肢選択式(四肢択一)60問 | 90分 |
科目B試験 | 多肢選択式20問 | 100分 |
※科目Aと科目Bの間に休憩を取ることが可能。休憩時間は最長10
※科目A試験、科目B試験ともに6割で合格
CBT方式で通年、実施されています。
CBT(Computer Based Testing)方式とは
コンピュータを利用して実施する試験方式のことです。 受験者はコンピュータに表示された試験問題に対して、マウスやキーボードを用いて解答します。
基本情報技術者試験ドットコムというウェブサイトで過去問の確認できます。
科目A試験はテクノロジ系40問程度、マネジメント系10問弱、ストラテジ系10問強で計60問実施されます。
科目B試験は疑似言語によるアルゴリズム8割、情報セキュリティが2割となっています。
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験の試験区分は次の通りです。
試験区分 | 方式 | 時間 |
---|---|---|
午前 | 多肢選択式(四肢択一)80問 | 9:30~12:00(150分) |
午後 | 記述式 大問11個のうち5問選択して解答 |
13:00~15:30(150分) |
※合格基準は午前、午後ともに6割
春季(4月)と秋季(10月)の年2回実施されています。
午前はテクノロジ系50問、マネジメント系10問、ストラテジ系20問の計80問実施されます。
午後は次の11分野から大問が出題されます。
- 情報セキュリティ
- 経営戦略
- プログラミング
- システムアーキテクチャ
- ネットワーク
- データベース
- 組込みシステム開発
- 情報システム開発
- プロジェクトマネジメント
- サービスマネジメント
- システム監査
応用情報技術者試験ドットコムというウェブサイトで過去問の確認できます。
www.ap-siken.com
ベンダー資格
ベンダー資格とは、ベンダーと呼ばれるIT関連のハードウェア/ソフトウェアの製品を製造や販売する企業が、製品の操作方法や保守方法などのスキルを認証する資格を示します。
ベンダー資格の例
様々なベンダー資格があります。
資格 | 説明 |
---|---|
AWS認定 | AWS(Amazon Web Service) クラウドに関する知識、スキル、ノウハウを確認する 全11種 |
ORACLE MASTER | Oracle Database の管理スキルを証明する資格 Bronze(ブロンズ)、Silver(シルバー)、Gold(ゴールド)、Platinum(プラチナ)の4つがある |
Java SE 11 認定資格 | Javaを開発しているOracle社が提供する資格 Bronze(ブロンズ)、Silver(シルバー)、Gold(ゴールド)の3つがある |
シスコ技術者認定 | Ciscoシステムズ社が認定するネットワークのスキルを証明する資格の総称 |
Python 3 エンジニア認定基礎試験 | 汎用プログラミング言語Pythonの専門知識を評価する試験 |